漆器工芸 種本 章
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山中漆器とは
 
木地から始まった山中漆器450年の歴史
 
山中漆器の起源は天正年間(1573年〜1592年)。豊富な木材資源を求めて山中温泉の上流にある真砂集落に移住した木地師により始まります。
轆轤挽による木製の日常雑器はやがて湯治客の土産ものとして人気を集め、さらに技術に研鑽と工夫が加えられ、山中漆器の挽物技術の礎となりました。
 
挽物や塗の名工を全国から招き、技術を確立
 
木地の技術に加え、江戸時代にはさらに高度な挽物や塗の技術を積極的に導入しました。慶安年間(1648〜1652)から文化年間(1804〜1818)には京都をはじめ全国から名工を招き、朱溜塗、独楽塗など高度な技を開発、現在の山中漆器の特徴となる技術と個性を確立しました。

繊細な轆轤挽や華やかな蒔絵で彩る椀や皿、盆をはじめとした食器、棗などの茶道具など、時代とともにさまざまな名品が生まれ、石川を代表とする地場産業に発展しました。とくに轆轤による木地挽は山中ならではの卓越した技であり、他産地への木地提供からその高い品質を知ることが出来るでしょう。
 
8世紀から19世紀の手挽き轆轤風景図
 
 
木地 木地
山中漆器の特徴は輪切りにした天然木を使う「縦木取り」です。
板目に沿って取る横木に較べると歪が少なく、蓋もの椀にも安心です。真空乾燥炉で水分7パーセントまで乾燥した後、再び自然乾燥でゆっくりと水分を戻しながら枯らします。また千筋、荒筋などの加飾の筋挽に山中独自の高度な技を見ることが出来ます。
 
下地 下地
椀の縁や高台など割れやすい部分を補強する布着せ、漆と地の粉を混ぜて塗っては研ぎを繰り返して肌を平らにする下地つけ。
下地には衝撃から木地を保護する役目があります。
 
上塗 上塗
塗っては研ぐ作業は上塗りでも繰り返されます。
ホコリやチリがつかないよう、細心の注意で何度も漆を塗り重ね、深みのある色合いに仕上げます。
 
蒔絵 蒔絵
金粉、銀粉を蒔き、研ぎと磨きを繰り返して豪華であでやかな模様を描きます。
 
 
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